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  • ? kohata (kohatazuke) 55

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  • Uploader: Farm »
  • Date: 10 months ago
  • Size: 2.56 MB .png (1600x900) »
  • Source: pixiv.net/artworks/121637342 »
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original drawn by kohata_(kohatazuke)

Artist's commentary

  • Original
  • #NegaResurrectionPLR P32

    P33 あの灯台まで会いに来て

    僕らはある日突然に多くの物を奪われた。
    当時はまだ本当に子どもで、奪われた物が何であったのかをよく理解してはいなかった。
    今になって無くなった物が大きくなっていく、それが居ないことが重くなっていく。
    奪われた人たちは対価をもたされた。
    それは肉だった。
    僕の目の前、車の中には大きな肉の塊と半透明な乳白色の液体が隙間なく満ちていた。
    僕と姉は車外に居て、父と母は車内にいた。
    近くの漁港にちょっとした小旅行に来ていた。
    家に帰ると、戸締りされた家の中にも肉の塊と乳白色の液体が満ちていた。
    僕らはそのまま親類の家に引き取られた。
    「やっぱ、あれは宇宙から来たアレなのかな」
    あれから数年の月日が経って世界はゆっくりと姿を変えていた。
    すべての始まりはあの漁港だった。
    僕と姉は数年前からあの事件について調べていた。
    「だからそういうのは良いよ、この前見た映画の影響、もうちょっと現実的な部分というか僕らでも理解できそうな範囲で考えたいって言うか」
    別にこれで何かが変わると思っているわけでもない、長い夏休みの自由研究と言えばそれも間違いではない。
    僕らにあの現象を解決できるとも思っていないが、何かすることでいつか何か起きるのではないかと、ただそんな漠然とした希望とアテもない報酬を期待して毎日を過ごしていた。
    あの漁村に端を発した事件は、徐々に影響範囲を広げ致死性の自然現象として猛威を振るっていた。
    これを自然現象と呼ぶのかはさて置いて、何の前触れもなく密閉された空間を水と由来不明の肉の塊が満たす現象はこれまでの科学では全く対応することはできず対応は後手に回っていた。
    国は非常事態宣言を出し対策を進めるも、問題は収束どころか原因の一端すら掴めずにいた。
    「あ、あとそれでね、国の実験報告が発表されててさ、前言ったどういう条件で現象が発生するかってやつ」
    「あーあったね、私まだ見てないやどんなだった?」
    「例えば車、車両はドアが閉じていれば起きる、ちょっと窓が開いていても起きる。厳密な密閉空間である必要は無くて、おおむね閉鎖されていれば再現性があるみたい、住宅とかは規模によっては窓が一か所空いているぐらいだと発生する可能性があるっぽい、いずれにせよ微細な空気の通り道などは特に密閉具合の要素としては考慮されないっぽいから、少なくとも2か所は窓を開けていないと危ないっぽいね、姉さんのアカウントにULR送っとくよ」
    「換気とか関係あるのかな」
    「どうだろね」
    「ほかには?」
    「あとはどの程度の距離で影響が起きやすいかの指標実験とか、基本的には大きい密閉空間の方が発生しやすく小さい密閉空間の方が発生しにくい、初期地点の漁村がやっぱり中心になってるらしくてそこから徐々に毎年影響範囲が広がっているっぽいね、初期地点に近づくほど小さい空間にも発生しやすくなってる」
    「まぁおおむねこれまで言われてた通りか、じゃあ、はい私からはコレ」
    「なに?」
    「事件発生時の現象の足跡。衛星情報とか当事者の聞き取りから調査が進められて先月海外メディアで発表されたヤツ、一か月かけて翻訳したんだよ、すごいでしょ」
    「すごい」
    「へへー、これによると最初の発生現場は漁村から少し離れた車両用品店の周辺あたりみたい、そこから現象の発生点が移動しているらしくて、一度漁村へ移って、そこから岬の灯台に向かってそこで止まってるみたい、それが今の初期地点と呼ばれる場所になって少しずつ今も広がっている」
    「灯台……か」
    「あの日、ミナトがまだ帰らないって駄々こねてさ、私が説得して、父さんたちは車で待ってたんだよね」
    嫌な記憶……と言うほど記憶に残っていないのが正直なところだった。
    ショックで忘れてしまっているのか、子供のころ過ぎて単純に覚えていないだけなのか。
    実家が失われ家族の写真なども残っていない今、両親の顔も少し曖昧になってきている。
    「そう、だったっけ、ええと、これってつまり何かの発生源が移動してて、最終的に灯台にたどり着いて、そこに僕等がいたってことだよね」
    「わかんないけど、これ見る限りだとそうなるよね」
    「姉さんなんか見てない?」
    「流石に覚えてない、と言うか、そもそも何かも分からないし、何なんだろう発生源って」
    「さぁ、見当もつかない、宇宙人とか?」
    「宇宙からのあれこれを言うなって言ったのミナトでしょ」
    「冗談だよ」
    「ねぇ、ミナト」
    「……何?」
    「ねぇ、ちょと行ってみない、灯台、行ったらなんか思い出すかもだし」
    少し予想はしたが姉の口から出たのはとんでもない言葉だった。
    「いや、やだよ、やだやだ、危ないよ、嫌だから、そもそもあそこ辺りって封鎖されて入れないでしょ?」
    「範囲が広いからね、警備員を大量に置くのも危険だし結構ザルだって聞いたよ、この前youtuberが入り込んでたじゃん、ミナトも見たでしょ、大丈夫。いろいろ密封しなければ大丈夫だよ、自転車で行けば……それに」
    「そ、それに……?」
    「話をしたら、思い出しちゃって、会いたくなっちゃったん、ですよね……あの日、母さんに言ったんだよね、二人は車で待っててって、張り切ってぶーたれるアンタの事説得してた、ミナトの面倒私が見るんだって、こんなことになると思ってなかったから、これが正解だと思ったのに間違いだった、だから……」
    「そんなの」
    駄目だとは正直のところ言えなかった。

    続き:novel/22812892

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